息子がまだ3歳のころ。
「ごめん、遅れたー」とあわてて保育園に迎えに行くと、子供たちはまだご飯を食べている最中だった。
こっそり覗くと、みんなはご飯をぼろぼろこぼしながら食べ、息子はひとり机をタオルでごしごし拭いていた。
息子は潔癖症だ。
子供と言えばお絵描きが好きで、絵具をぐちゃぐちゃにして描くイメージがある。
息子はと言えばクレヨンがちょっとでも指に付いたら眉間にシワを寄せ「もうやらない」と言う。
そんな息子も私の適当育児の甲斐があってか、徐々にあまり気にしないようになってきた。
段ボールで工作をする。
ドロッピングという技法で絵具の付いた筆を振りかざしながら描いたため、部屋中これと同じ模様になった。
が、息子もいつも以上に楽しんでくれたし、まぁいいか。
と、ふと後ろを向くとドン引きしている旦那が立っていた。
しまった。彼も潔癖症だった。