感覚

和さんの新刊、イラストは寄藤文平さんなんですか。
寄藤さんは将棋が好きなようで、ネット上のいくつかの記事に将棋のが出ていた。

「将棋にはホント、人柄が出ます」

あぁ、確かに出る。
中盤で駒がぶつかる直前になると急に怖くなり、「……も、もうやめよ」「……だだだからもういいってば!!」と言いたくなる私のひきこもり体質が如実に出る。

「一手一手ではなく、手と手のつながりで考える。その感覚とビジネスのセオリーはどこか通じるものがあります。(略)将棋をやっていると、こういった感覚が自然と身につくんです」

そういった感覚とビジネスのセオリーが通じることがあっても、生活のセオリーとは通じないようだ。

先日、旦那と息子が庭で遊んでいた。
「蚊取り線香を焚くといいよ」と私が言うと、旦那と息子は「わかった」とうなずいた。
数分後、庭をのぞきに行くと、火の点けられた蚊取り線香がウッドデッキの上に直接置かれていた。
「おぉおおおい!火事になるじゃんかっ!!」ありえない光景に声を荒げると、「なにが?」ときょとんとした表情の旦那。
旦那の非常識にめまいがしながらも、蚊取り線香は台の上に乗せて使うということを丁寧に説明する。
「へぇー。それ言ってくれなきゃ分かんないよ」
「あ、あのさ…考えてよ…こうさぁ…想像力働かせて」
「分かんないよ」
「……」

ちなみに去年も同じことを説明している。
その証拠に我が家のウッドデッキには蚊取り線香の丸い形の焦げた跡がくっきり残っている。

「将棋をやっていると、こういった感覚が自然と身につくんです」(寄藤さん)

悲しいことにうちの旦那に限っては将棋で培った感覚を、盤上でしか応用することができないようです。
by inaw | 2009-07-18 11:58
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