旦那のページにある
息子の将棋の解説には一部誤りがある。
図の「その前からずーっと▲2二竜と回れば詰んでいました」とあるが、実際に息子はここで龍をまわったのだ。
片上さんはそれに対して23歩と中合。
もちろん同龍と取って何でもない。
ただのはったりである。
「あひゃー」
まさかの一手に息子は頭を抱える。
「詰まさないと負けだよ」という指示が脳から素っ飛ぶほど驚いた息子は、そこで35成銀と引いた。
「オレもこういう経験あるなぁ」
片上さんが幼い頃を思い出したようでしみじみとうなずいた。
息子が大人をむやみに信用しなくなったその時が、壁を超える時であろう。