息子は来年から幼稚園。
「引越してから探せばいっか。家から近い市立とか」
そう思っていた。
甘かった。
村山くんが買ってきた12個のアイスより甘かった。
家の近くに市立なんてなかった。
私立しかなかった。
「……え?私立?もしかしてそれって……!?」
受験という二文字が頭の中をよぎり、激しく動揺する。
生まれて一度も受験というものを経験したことがない私には異国の地に行くのと同じようなもの。
あわわ慌てふためきながらも、『数打てば当たる』というかしこい案を思いつく。
落ち着きを取り戻し、それぞれの園のサイトで面接日を調べる。
「……え?みんな同じ日??」
1つしか受けれないことに気付き、再度呼吸が乱れる。
待てっ、落ち着けっ、だ、だ、だだだだだだだ大丈夫。
こういう時こそ夫婦で力を合わせるんだ。
一発勝負の面接、受かってやろうじゃないか!ね、旦那っ!!
「……え?面接日の日、竜王戦?」
……………………………。
あぁ、もうなんか、ほんとならしっぽマリオでクッパの面を迎えるつもりがチビマリオのまま来てしまった気分です。
ものすごく心細いです。
今ならひざカックンの一撃で倒れそうです。
と、とりあえず生まれて初めてのスーツ(息子じゃなくて私)でも買ってみようかと思います……。