「どんな時にほっとしますか?」
探していたカギが見つかったとき。
私はカギにストラップなどを付けず、出掛ける時にそのままポケットに突っ込んでいる。
そのためよく行方不明になる。
先日も出掛ける直前にカギがないことに気付いた。
その日旦那は対局で朝早くに家を出ていた。
「えーっと、昨日その辺にカギを置いて……あぁ、旦那が間違えて持っていった可能性もあるなぁ」
時計を見ると対局開始にはまだ時間があった。
どこかでコーヒーでも飲んでいる頃だろう。
メールで聞いてみようかな……あ、いや、だめだ。
もし持っていなかった場合、心配性の彼はきっと心配するであろう。
対局前にそんな気持ちにさせてはいけない。
そう思って携帯を置いた。
その日の夜旦那が帰ってきて伝えた。
「えぇっ?!それで君はカギを掛けないで家を出たわけ??」
うん、と言うと彼の顔は一気にしかめっつらになった。
おでこにはアリエナイと書いてあるのが私には読み取れた。
「信じられない」
「どうしてそこで家を出れるの?」
「泥棒入ったらどうするの?」
と身体中にアリエナイが蔓延した後、彼の財布を逆さにすると家のカギが2つ出てきた。
※勝手に連動すいません、
上野さん。