友人家族と私と息子で江の島へ行ってきた。
待望のしらすどーん。
友人父は堤防で釣りをする。
エサ箱の中でにょろにょろ動くミミズのような虫を、息子は興味深そうにのぞいていた。
釣竿で魚だけでなく、ヒトデも釣れる。
ヒトデは真ん中に口があり、地味ながら必死に餌に食らいつく姿を息子は興味深そうにながめていた。
砂浜で裸足になって走り回り、夕日が海に沈むのを見届けてから帰宅した。
家に着いてから、息子は今日あった出来事を必死に旦那に伝えようとした。
旦那はまともに海に行ったのが小学校での臨海学校の一度だけなのだ。
息子 「今日ね、海に足つけて楽しかったよ!」
旦那 「へぇ」
息子 「あとね、ヒトデは真ん中から食べるんだよ」
旦那 「え?ヒトデを真ん中から食べたの?」
息子 「違う!ヒトデは真ん中に口があってそこからエサを食べるの」
旦那 「エサって何?」
息子 「ウナギ」
旦那 「えっ?ウナギ!?」
息子 「うん」
旦那 「……。ヒトデは砂浜にいたの?」
息子 「違う!石(堤防)のところ」
旦那 「……。石のところにヒトデがいるの?」
息子 「違う!釣れるの。釣竿で」
旦那 「……。釣りは船に乗るの?」
息子 「違う!だから石のところ」
旦那 「……。釣り堀?」
言葉の足りない息子と、経験と知識の足りない旦那。
それぞれ頭の中に違う映像が浮かんでいるんだろうなと思いながら、会話の成り立たない2人を私はじっと見つめていた。